3-0. GSTを学ぶ心構え
久々にデリーにある専門書を扱う本屋に行った。Goods and Services Tax(以下「GST」)の専門書を購入するためである。専門書を手に取ってみると2,000ページ程ある。重ッ…。物理的にも、精神的にも。重さ的には軽く鉄アレーほどあり、人の頭部を殴打すれば殺人も可能であろう。
「はぁ~(*´Д`)」
私が求めていたのは、“オカモト株式会社のコンドーム”のような専門書である。超うすうすで、滑らかにスーーッと頭に(が?)入ってくるイメージの専門書。心の中で「うすうす」、「うすうす」と呟きながら本屋を見渡すが、どうやら私の望みにフィットするコンドームのような専門書はないようだ。
「どうしよう…」と殺人凶器にもなりそうな分厚い専門書を手に取り考えていた。こんな分厚く、面白くもない内容の本を読破するには“モチんベーション”が必要だ。つまり
「この専門書を読みきった先に“明るい家族計画”が見えるか?」
だ。
「GSTの専門書 → 明るい家族計画」
専門書の分厚さは、まるで80年代のセクシービデオかのようにモザイクが強すぎ、ワクワクするような明るい家族計画が見えてこない。それでも諦めず、目を細めて専門書を凝視してみる。「G・S・T」…ん?もしかして「G-SpoT」? “モザイク”から私の脳が勝手に、明るい未来ではなく、どうやらデリケートゾーンを連想してしまったようだ。ってか私がついつい想像してしまった“GST”は、モザイクを突き抜け、グロテスクな中までINしてしまっている。私が見たいのは、もっと“入口”にある心温まる淡いピンク色で恋の始まりのようなものであるが、現実社会はそんなに甘くはなく、グロい。
「そうだ!ググってみよう!!」
お尻のポケットに入れていた携帯電話を取り出し、頭がバグったまま「モテる男40代」で検索してみた。トップに出てきたのが
「モテる40代男性の特徴とは?5つの特徴」
である。その5つの特徴は以下の通りであった。
- 清潔感がある
- 体型が若々しい
- 余裕がある
- 仕事ができる
- 話題が豊富で聞き上手
「なるほど、なるほど」と頷きながら、GSTの専門書を読破することによって5つの特徴が得られるかを検証してみた。
- 清潔感がある
清潔感は外見の問題であり、GSTを勉強したところで得られるものではないから「NO」。 - 体型が若々しい
GSTの専門書を使って筋トレすれば体型が若々しくなるかもしれないが、別にGSTの専門書でなくても構わないから「NO」。 - 余裕がある
心に余裕がなければ1,000ページを超える専門書を読むことは出来ない。心に余裕を作る訓練としてGSTの専門書は使えそうなので「YES」。 - 仕事ができる
GSTを勉強することによって、ビジネスマンとして一皮むけるため「YES」。 - 話題が豊富で聞き上手
GSTという非常にマニアックな領域に踏み入れることで話題が豊富になる。さらにGSTという面白くもない本と真摯に向き合い、著者の文章に目を傾ける忍耐力が身に着くだろう。よって「Yes」。
下半身から込み上げてくる熱いものを感じた。そして「GSTを勉強してみよう」と心に決めた。
人は非常に困難な事にチャレンジしてみようとする時、強い信念や目標が必要となる。そしてその信念や目標を持ち続けなければならない。別に崇高な信念や目標が必要なわけではない。他人からしてみれば、非常にくだらない信念や目標であっても構わない。ただ重要なのは、その信念や目標は自分自身が心から望むものであり、譲れないものでなくてはならないのだ。
「モテる40代男性になりたい!!」
非常にくだらない。でも諦めたくない。そこで私は決意した。オカモト株式会社のコンドームのような超うすうすで、GSTの内容が読者の頭にスーーッと入り込み、そしてフィット感(定着率)抜群の説明を目指すと。
ったく危険を顧みない”ノーヘルメット”的な清潔感のない文章で失礼しました。どうやら清潔感を高めるのに“スキン”ケアが必要のようだ。