第56回 GST Council Meeting

9月3日、4日とGST Council Meetingが開催され、原則GSTの%は5%と18%の2つとなった(一部40%)。ただし2025年9月4日時点で正式なNotificationが発行されていない。

要旨

  • 税率構造の簡素化:原則として「2区分(標準18%/優遇5%)」に整理。限られた品目・サービスには「デメリット税率40%」を適用する方針。
  • 生活必需品の大幅減税:UHTミルクや「プレパッケージ・表示付きのチーナ/パニール」などは無税(NIL)。ナムキーン、ソース、即席麺、チョコ、コーヒー等の加工食品は概ね5%へ。
  • 医薬品・医療関連:33種類の救命医薬品を12%→NIL、その他多くの医薬品を12%→5%。医療機器や検査機器は18%→5%へ。
  • 自動車関連:小型車・350cc以下の二輪車、テレビ(~32インチ)、エアコン、食洗機、セメントなどを28%→18%。自動車部品はHSコード横断で一律18%に整理。
  • サービス税率:ホテル宿泊(1泊7,500ルピー以下)は12%→5%(ITC不可)。ジム・サロン・理容・ヨガ等の「美容・健康」サービスは18%→5%(ITC不可)。個人の生命保険・医療保険(再保険を含む)は免税の提案。
  • 施行時期:原則として2025年9月22日から。たばこ類・パーンマサラ・グットカ等は、補償セス勘定の債務完済までは現行税率を継続し、移行日は財務相が決定。
  • 紛争解決体制:GSTAT(GST控訴審判所)を9月末までに不服申立の受付開始、年内(2025年12月末まで)に審理開始の見込み。
  • プロセス改革:輸出や逆転課税(IDS)等の還付で「リスクベース90%仮払還付」を制度化(段階的運用)。EC事業者経由の小規模供給者向け「簡素登録スキーム」構想。IGST法13条8項(b)の削除(仲介役務の役務提供地を受益者所在地へ戻す)提案、販売後値引き(Post Sale Discount)に関する法改正や通達整理なども勧告。

詳細な税率変更に関しては以下のリンクを参照ください

https://www.pib.gov.in/PressReleasePage.aspx?PRID=2163555

コメント

注意していただきたいのは9月22日から新レートが適用される予定という点である。それまでに取り扱っている物品・サービスが新レートの適用であるかを確認し、誤ったレートで請求書を発行しないよう注意が必要である。

GST Council Meetingの最後は以下の言葉で締め括ったようだ。

GSTは「Good and Simple Tax」となる。

Simpleにするためには10月1日スタートの方が良くないかい?ちょうど半期のタイミングでもあるし。この中途半端な時期でのスタートで実務従事者は混乱し、将来GST当局に追徴課税を付け入るチャンスを与えるのではないかと心配している。

GSTが「Goddam and Shit Tax」にならぬことを願うばかりである。

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